映画館デート
ジミーは映画『love letter』のチケットを手に入れ、アミを誘います。どうやって映画デートを成功させようかプランを練っていたジミーですが、ジミー自身が映画に感動してしまい、手を繋ぐことも告白もできずじまいに。しかし、映画館で見た十份のランタンあげのポスターを見たアミは、ジミーに「いつか連れて行って」と言います。
アミのチュニックワンピース
アミが映画デートに着ていったチュニックワンピースには、台南原住民の伝統的な刺繍デザインがされていて、これが本当にかわいいです。台湾の原住民にはそれぞれ独特のデザインがあり、それを生かした服飾や雑貨が人気を集めています。台湾を訪れの際には、是非そういった原住民文化にもアンテナをはってみてください。
映画『Love Letter』
映画『Love Letter』(1995年)は、岩井俊二監督による日本のロマンチック・ドラマ映画で、特に台湾で非常に高い人気を誇ります。その人気の理由はいくつかあります。
- 感動的なストーリー: 映画は繊細で感傷的な物語を描き、愛と喪失、記憶と再生をテーマにしています。台湾の観客はこのテーマに深く共感し、映画の感動的な要素が特に心に響きました。
- 主演女優の中山美穂の人気: 中山美穂は当時、日本のみならずアジア全域で人気があり、彼女の出演も台湾での映画の成功に大きく寄与しました。
- 映画の美しい映像美: 映画の中で描かれる日本の冬の風景や、淡く繊細な映像表現が、台湾の観客にとって新鮮で魅力的に映りました。特に、手紙をテーマにしたシーンや函館の風景は、観客の心を掴みました。
- 文化的な繋がり: 1990年代には日本の映画やドラマが台湾で大きな影響力を持っていました。『Love Letter』はその中でも特に際立った作品として受け入れられ、現在でも台湾でカルト的な人気を誇っています。
台湾での『Love Letter』の成功は、日本映画の国際的な評価を高める一因となり、今でも多くのファンがこの作品を愛し続けています。
アミの突然の帰国
アミが突然日本に帰ることになります。ジミーとの出会いが、彼女に次の旅(病気との闘い)に出る勇気を与えたのですが、ジミーはそんなことも知りません。アミを連れ出して十份のランタンあげに連れていきます。ジミーがランタンに書いた願いは「夢が見つかり、夢が叶いますように」。アミの願いは「ずっと旅がいつまでも続きますように」。
十份とランタン上げの背景
台湾の十份(Shifen)で行われる「ランタン上げ」は、特に観光客や地元の人々に人気のある伝統的な行事です。このイベントは、もともと祈りや願いを天に届けるためのもので、現在では台湾の観光名所として知られています。
十份は、台湾北部の新北市平渓区に位置する小さな町で、かつては石炭採掘で栄えた地域です。町を通る鉄道と、古い街並みが観光スポットとしても知られています。ランタン上げは、特に旧正月(春節)の時期に多く行われ、地元の人々や観光客がランタン(天灯)に願い事を書き、それを空へと放ちます。
ランタン上げの手順
- ランタンを購入: 十份の街には多くのランタンショップがあり、そこでは色とりどりのランタンを購入することができます。各色には異なる意味があり、健康、愛、富などを象徴しています。
- 願い事を書く: ランタンの各面に、筆やマジックで願い事や祈りを自由に書きます。願い事を書く際、家族の健康や成功、恋愛成就などを願うことが一般的です。
- ランタンを空に放つ: 願い事を書いた後、スタッフの指導のもとでランタンに火を灯し、熱気球のように空へと浮かび上がらせます。このとき、多くの人々が同時にランタンを放つため、夜空に無数のランタンが浮かび、幻想的な光景が広がります。
意義と文化
ランタン上げは、台湾の伝統文化を体験できる素晴らしい機会であり、訪れる人々にとっては特別な思い出となります。また、ランタンを上げる行為は、希望や幸運を天に届ける象徴的な意味を持っています。
環境への配慮が求められる中で、ランタン上げに使用される材料や後片付けの問題などが議論されていますが、この伝統行事は今もなお多くの人々に愛され続けています。
36歳のジミーは、新潟ランタン祭りへ
36歳のジミーは、ネットカフェで偶然にも新潟ランタン祭りのポスターを見つけ、急いで参加します。そこでアミとの台湾での最後の日を思い出します。ジミーはアミと「二人が夢を叶えたら、また会おう。それまでは頑張って、頑張って、頑張りまくる」と約束していたのです。
そして、36歳のジミーがランタンに書いた願いは、「希望我們的旅行都能繼續下去」でした。「我們的旅行」つまり「僕らの旅が」と、複数形になっています。
新潟ランタン祭り
新潟ランタン祭りは、新潟県新潟市で毎年冬に開催される美しいイベントで、中国の春節(旧正月)を祝う祭りとして知られています。この祭りは、新潟市の姉妹都市である中国・ハルビン市との文化交流の一環として始まりました。
祭りの期間中、市内の各所が色とりどりのランタンで飾られ、幻想的な風景が広がります。ランタンのデザインは伝統的な中国のモチーフや動物、花、建物など、多種多様で、昼夜問わず楽しむことができます。夜にはランタンが灯され、街全体が温かい光で包まれ、訪れる人々に感動を与えます。
また、祭りの期間中には、ランタンの展示だけでなく、様々な中国文化のイベントやパフォーマンスが行われます。たとえば、中国伝統舞踊や武術のデモンストレーション、伝統的な音楽演奏などが催され、来場者は日本にいながら中国の文化に触れることができます。
さらに、地元のグルメも楽しめる屋台が並び、特に中国料理の屋台が人気です。新潟ならではの食材を使った創作料理や、冬の寒さを忘れさせてくれる温かい料理が提供され、食の面でも訪れる人々を楽しませます。
新潟ランタン祭りは、冬の新潟を彩る一大イベントであり、地元の人々や観光客にとっても人気のある祭りです。
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