台北からMRTでわずか40分ほど。夕日や老街グルメで有名な淡水ですが、実は台湾でも屈指の「歴史の街」であることをご存じでしょうか。
スペイン人やオランダ人が訪れた17世紀から、清朝時代の開港、日本統治時代を経て現代へ。淡水には台湾の歴史を物語る建築や街並みが数多く残されています。1858年の開港以降は北台湾最大級の国際港として発展し、西洋文化やキリスト教、近代教育がいち早く根付いた地域でもあります。
この記事では、日本人旅行者向けに、徒歩で楽しめる「淡水歴史散歩モデルコース」を紹介します。
淡水はなぜ歴史の街なのか?
淡水(旧名・滬尾)は淡水河の河口に位置し、古くから北台湾の玄関口として栄えてきました。
17世紀にはスペイン人が進出し、その後オランダ人が支配。清朝時代になると1858年の天津条約によって開港し、外国商館や宣教師が集まる国際都市へと成長しました。現在も洋館、教会、砲台、古い商店街などが残り、台湾の近代史を一度に体感できる貴重なエリアとなっています。
日本人にとっては、
- レトロ建築が好き
- 街歩きが好き
- 写真撮影が好き
- 歴史散策が好き
という方に特におすすめです。
淡水歴史散歩モデルコース(所要約4〜5時間)
| 時間 | スポット |
|---|---|
| 10:00 | MRT淡水駅出発 |
| 10:10 | 淡水老街 |
| 10:40 | 重建街 |
| 11:00 | 海関碼頭園区 |
| 11:40 | 小白宮 |
| 12:10 | 真理大学・牛津学堂 |
| 12:40 | 紅毛城 |
| 13:30 | 淡水礼拝堂周辺 |
| 14:00 | カフェで休憩 |
| 15:00 | 散策終了 |
徒歩中心で無理なく回れるコースです。
① 淡水老街から歴史散歩をスタート

淡水老街
まずは淡水老街へ。
現在は観光地として知られていますが、この通りこそ開港時代から続く淡水の中心地でした。
中正路を歩くと、昔ながらの長屋形式の商店建築が並びます。台湾らしい赤レンガ建築や、日本統治時代の面影を残す街並みも見ることができます。
老街では、
- 阿給
- 魚丸湯
- 鉄蛋
などの名物グルメも楽しめます。
ただ食べ歩くだけでなく、
「ここがかつて台湾有数の国際港だった」
という視点で歩くと、景色の見え方が変わります。
② 重建街で昔の滬尾の雰囲気を感じる

重建街
老街から少し坂を上ると重建街があります。
観光客は意外と少ないですが、実は淡水でも特に歴史を感じられる場所です。
このエリアは淡水で最も古い市街地の一つとされ、木造家屋やレンガ造りの古民家が今も残っています。高台からは淡水河を見渡すことができ、かつて港町として栄えた滬尾の風景を想像できます。
レトロ好きならぜひ立ち寄りたい場所です。

③ 海関碼頭園区で開港時代を知る

淡水海關碼頭園區
次に訪れたいのが海関碼頭園区。
ここはかつて外国船が行き交った貿易港エリアでした。
淡水港は1860年代から1900年代初頭にかけて台湾三大港の一つとして栄え、茶葉や樟脳などの輸出拠点として発展しました。
現在は歴史展示や散策スポットとして整備されており、河沿いの風景も美しい場所です。
写真好きにもおすすめです。
④ 小白宮で異国情緒あふれる洋館を訪ねる

前清淡水關稅務司官邸(小白宮)
淡水を代表するレトロ建築の一つが小白宮。
19世紀後半に建てられた洋館で、当時の税関長官の官邸として利用されていました。
真っ白な外壁とコロニアル様式の建築は、日本人旅行者にも人気があります。
庭園から眺める淡水河の景色も見事で、フォトスポットとしても有名です。

⑤ 真理大学と牛津学堂で台湾近代教育の歴史に触れる

小白宮のすぐ近くにあるのが真理大学。
キャンパス内には赤レンガ建築が並び、まるでヨーロッパの大学のような雰囲気です。
ここには宣教師の馬偕(マッカイ)博士が設立した牛津学堂が残っています。
牛津学堂は台湾北部初の西洋式教育機関として知られ、台湾の近代教育史において重要な役割を果たしました。
日本人観光客には比較的知られていない穴場スポットです。
⑥ 紅毛城は淡水観光最大の見どころ

紅毛城
淡水歴史散歩のハイライトが紅毛城です。
スペイン人が築いた要塞を起源とし、その後オランダ人によって再建されました。
「紅毛」とは当時台湾人がオランダ人を呼んだ言葉に由来します。
要塞からは淡水河と河口を一望でき、
「なぜこの場所が軍事的に重要だったのか」
がよく分かります。
スペイン、オランダ、清朝、イギリス、日本統治時代と、台湾の歴史が凝縮された場所でもあります。
⑦ 馬偕博士ゆかりの教会を訪ねる

淡水禮拜堂
淡水の歴史を語る上で欠かせない人物がカナダ人宣教師の馬偕博士です。
医療、教育、宗教の分野で台湾社会に大きな影響を与えました。
淡水礼拝堂周辺を歩くと、現在でも彼の功績を感じることができます。
台湾の近代化において、外国人宣教師が果たした役割を知るきっかけにもなるでしょう。
歴史散歩の途中で立ち寄りたいレトロカフェ

淡水の魅力は歴史だけではありません。
近年は古民家や歴史建築をリノベーションしたカフェも増えています。
特におすすめは、
- 時光樹影 Memory
- 安克黑咖啡
- 淡水漁文影像館
など。
歴史散歩の途中に休憩を兼ねて立ち寄れば、より深く淡水の街を楽しめます。
淡水歴史散歩を楽しむコツ
午前中スタートがおすすめ
観光客が少なく、写真も撮りやすくなります。
歩きやすい靴を用意
坂道や石段が多いため、スニーカーがおすすめです。
夕方まで残れるなら夕日も見る
淡水は台湾有数の夕景スポット。
歴史散歩の締めくくりに金色水岸から夕日を見ると、より印象的な旅になります。
まとめ|淡水は台湾で最も歴史散歩が楽しい街
淡水は単なる夕日スポットや老街グルメの街ではありません。
- スペイン統治時代
- オランダ統治時代
- 清朝開港時代
- 日本統治時代
- 現代台湾
という400年近い歴史を、徒歩でたどることができる台湾屈指の歴史都市です。
台北旅行で少し違った体験をしたい方は、ぜひ淡水で歴史散歩を楽しんでみてください。
きっと「台湾のもう一つの顔」に出会えるはずです。



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